サケの都合と至福の時

2024年12月21日

今年のサケの最大入荷数は、9月23日の116.5tでした。

鮭の入荷が多ければ多いほど仕事は長引きます。

掃除等が終わるのが、24時近くということもありました。

イクラづくりの仕事(通称「鮭バイ」と言うそうです)は、時間が来たから終了とは、ならないのです。

鮭の都合が一番なのです。

今年100t以上の入荷した日は、一日だけでしたが、おととしは大変だったようです。

「今年は楽でしたよ。」と言っていました。

 

鮭の腹出しのほか

雌雄の選別

ヘッドカット

メフンかき

鰓とり

覚えなければならないことも山ほどありました。

 

鮭の入荷が多い時は、根室工場から応援部隊もやって来て

最大25人ほどで鮭の腹出し《裁割(さいかつ)》をすることもありました

そして、この作業は延々と続くのでした。

 

私は腹出し作業の時、

雄だったときは、♪しらこ~白子~タップリしらこ~♪(タラコのメロディ(^^♪))と歌い

雌だったときは(^^♪)赤いダイヤ~赤いダイヤ~(^^♪)と歌いながら作業をしていました。

 

10月の末になると、サケの入荷も減り、作業を終えて帰省する方、次のバイト先へ向かう方も…。

鮭の腹出しが5名ほどという日も多々あります。

 

そんなある日、3名で…。

 

鮭は台にたっぷり運ばれていました。

私が真ん中に立ち

若い漁師Jさんが手前側に立ち

もう一人の若い漁師Kさんが向こう端に立ち

鮭の腹を切って、筋子を出して次の鮭の腹を切るという作業です…。

 

『私もだいぶ早く切れるようになって来たなあ~。』と自画自賛していましたが…。

二人とはまったく、スピードが違うのです。

私も必死に切るのですが…。

だんだん迫ってきます。

最後のサケを切るころには、二人は私のすぐ横に来ているのです。

 

『これはなかなか経験できないことだな…。』と内心は喜んでいました。