公会堂

2018年07月25日

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img_2066明治四十四年建設当初はここに?

 やはり大正末期に発行された一枚で、現在の小樽市公会堂を写している。

 公会堂は、明治四十四年八月の建築で、小樽に残されている木造の明治建築物として名高い。建てたのは、小樽の有力な経済人であった故藤山要吉氏。皇太子殿下(後の大正天皇)御来樽の際の御泊所として、数万円の巨費を投じて建築したという。建築費が、明治末で数万円というから、今の金にすると大変な額になる。当時の小樽経済人の気骨は何とすばらしかったことか。昔は生け花展などの展示会場として利用され、戦争中は徴兵検査場にあてられたこともあった。

 建築様式は純日本式。用いられている材木はほとんどが北海道産のエゾ松。昭和三十七年、市民会館建築のため約五〇㍍離れた紅葉橋寄りの現在地に移築されたが、その際、基礎などの一部が改造された。

~坂と歴史の港町 小樽

朝日新聞小樽通信局編より

〈指定第12号〉

~2017.1.20~