流芳後世 おたる 海陽亭 (六)
2016年01月10日
「2階床の間」~その一
天井、間仕切り、共に改修された跡がある。
建設当時、床柱は民家の大黒柱と同様、梁間の中心に位置していた。
床の間に向かい、中央に床柱、右に2間の本床、書院という本格的なものであった。
床脇には、天袋、地袋が設けられ、長押と床柱の取り合いには、釘隠し金物も見られた。
床の間を改修してからは、その長押の釘隠し金物はなくなった。
床柱のあった位置の下は 、1階厨房であるが、そこには今も床柱を受けた柱が残っている。
床柱には明治時代としては珍しい黒檀が使われている。
明治中頃、黒檀は紫檀、鉄刀木(たがやさん)とともに唐木と称され、珍しがられた。
海陽亭の床柱は、径270mmの無垢の黒檀で今では貴重な材である。
唐木については、〈家作の職人〉平凡社刊に次の様に記されている。
『明治の始め、インドから面を輸入する際、荷が軽く、船が安定しないので重石代わりにするためシャムに寄って唐木を積み込んだ。紫檀、黒檀、鉄刀木が多く唐木の運賃などは、まったくタダみたいなものだったらしい。
唐木の取引は斤、(1斤は160匁、約600g)重さで取り引きされていた。
大体大ずかみで、一寸角の3尺で1斤とちょっとである。
黒檀は、倒木の中でも細いほうで、太さが1尺6、7寸、長さが12、3尺くらいまでである。
唐木が指物として商いされるようになったのは明治中頃で、その頃、唐木仕上げは、砥石で磨き、その後トクサで磨いた。』
修行に誰も誘ってくれないので、一人修業をすることにしました。
昨日から
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そば会席 小笠原
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