小樽創作版画のひとびと
2015年10月08日
戦前、小樽には重要な版画家が二人かかわっていました。一人は斉藤清、もう一人は棟方志功で、世界的に著名な版画界の巨匠です。ともに東北出身で、その作品が認められたのは海外の作品展からで、戦後の版画ブームの火付け役となりました。斉藤には洗練されたモダンな感覚があり、棟方には原始的な心象性があります。その芸術は鮮やかな対照をなしていますが、この二人の若い頃の接点が実は小樽にありました。
棟方志功の来樽のきっかけをつくったのは、成田玉泉という図画教師でした。成田によって、棟方志功が小樽に招かれ、斉藤清が美術家としてスタートを切り、河野薫や金子誠治(1914~1994)が木版画の道に進むことになったのです。……。
金子誠治は北海道草創期の木版画のパイオニアのひとりです。金子は大正3年(1914)砂川生まれで、幼少の頃小樽に移住しています。恩師である成田玉泉が棟方のすすめで上京したために、今度は金子自身が成田の後を受けて、緑小学校の教員として図画工作の指導にあたり、そのかたわら木版の制作にあたります。子供の頃から持病をともなっていたこともあり、弱者に対する温かいヒューマンな心がベースにあります。それは風刺を込めて社会を批判するという形式をとらず、むしろ日常感じられる幸せや美に眼を向けた温かい作品となっています。
金子誠治 画文集 愛の絆 より
或る報道から 1975年ー第50回道展出品作ー
栗ひろい 1957年頃
ミネ像(油彩)1960年頃
『金子誠治氏の奥さまは庁立高女出身です。』
『金子誠治アトリエギャラリー』
小樽市入船5-22-7
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そば会席 小笠原
北海道小樽市桜2丁目17-4電話:0134-26-6471, 090-5959-6100
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