色内十字街 〔今昔〕

2015年05月05日

 

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井淵ビル(旧小樽銅鉄船具)

 駅と第三埠頭を結ぶ色内十字街の角にある井淵ビルは、もと小樽銅鉄船具で、明治31年、煉瓦造り2階建てで建築された。2Fにはバルコニーがあり、屋根は「よせ棟造り」であった。後に3階建てに増築されて、その後更に4階建てと増築がすすんだ。アーチ状の窓によって構成されるこの異国風の外観は明治時代を象徴するかのような様相で、中央通りからのランドマークとして景観上、窓ひとつとっても重要な部分を占めていた。現在、その外観がアーチ状の窓を除く他、屋根はスノーダクト方式に変り、形跡を殆ど残していないのは淋しい。

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篠田洋物店

 右上写真の 〇治 と書いた建物は篠田洋物店である。創業は明治20年代から30年代頃で石造りの重厚感あふれるこの店舗は、中央通りと色内通りが交差する角にあった。ここは当時、仮装した行列が楽隊屋のにぎやかなはやしで進行を開始するなど、小樽の最高の地位をほこった場所でもある。現在は空地になっている。

亀尾呉服店

 現在の北海道経済新聞社の所にあった ∧カ ヨ⌉ の看板のある亀尾呉服店の先代は、信香町に奉公していたが独立して色内町に店をかまえた。小樽の中心地の移り変わりと共に歩いた店だが今はない。(資料:おたる写真集より)

 ~おたる 歴史への誘い

月刊ラブ おたる 平成2年4月号~4年12月号より

 

 CIMG0181右のガソリンスタンドが井淵ビルの建っていた場所