旗亭 海陽亭 その五

2014年09月24日

 大きな宴会の日、老女将が早々と客を迎えるべく盛装を凝らして、黒光りする玄関の式台に端然と座り込んで客を迎えながら女衆を指示する姿は何か芸というに近い執心の姿である。

 客は神なりといって動じない客あしらいの精神が脈々と流れる。彼女の神経は客の一人一人の上に絶え間なく流れる。

 そこから名旗亭海陽亭が始まる。

 小説家としてよりも文芸春秋社長として名を成した菊池寛がこういった。

 「一流のお茶屋(料亭)で一流の料理をたべて一流の芸妓と遊ぶと大抵の奴でも一流になる」。

 さてと、この名料亭の余命はどれ程であろうか。古い建物の建直しの時期はとうに来ている。それを改築するとしても莫大な大金が要る。その額財の金を投じてこの小樽で採算が取れるかどうか。

 別のことだが札幌の海陽亭支店が大変に繁昌と聞くので、老女将の芸もそこに残るであろうけれども、小樽としてこの名物を失うことは大層淋しいことだがどうすべきであるか考えもつかない。時代は移るといえば黙するより他にないことであろうか。

 

タイムマシン小樽  田辺 順  月刊おたる  昭和48年3月号~12月号より

 

DVC00002.JPGDVC00001.JPGTHE JR Hokkaido №305

 

 

 海陽亭

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CIMG6028初寄港

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CIMG6032向きを

CIMG6033変えて

CIMG6037大きい‼

CIMG6039セレプリティ・ミレニアム(マルタ船籍)

CIMG604290228t~ダイヤモンド・プリンセスに次ぐ大きさだ

 

新そば   限定10食

25日(木) 11:00~15:00

26日(金)

 

28日(日)

29日(月)

30日(火)

摩周産のそば 是非味わってみてください。

予約なしでもどうぞ。