実態調査(1992年)から その22~小樽運河と木骨石造②
2019年03月07日
2.街並みと石造建築
①小樽運河と木骨石造
南、北浜町より少し遅れて、明治後期から大正期にかけて営業倉庫の完成を見た有幌町は、往時は大家倉庫、中村倉庫、(中村多四郎)、高橋倉庫(高橋直治)、猪股倉庫(猪股孫三郎)、板谷商船(板谷宮吉)などの営業倉庫がひしめきあっていた。戦後、昭和21年6月に政府の指導により営業倉庫会社7社(中村倉庫、高橋倉庫、猪股倉庫、小樽物産倉庫、丸和倉庫、共同運輸倉庫、昭和倉庫)が合併し大同倉庫(株)の設立となった。大同倉庫所有の営業倉庫の構造および創建年代等をまとめたものが表3-2-3である(※10)。この有幌倉庫群も、昭和48年の道々臨港線の開通により西半分の取壊しの憂き目にあい、現在の姿になっている。図3-2-5は昭和20年代の有幌倉庫群の配置図である。現在の有幌町の状況と比較してみても、有幌倉庫群の壊滅ぶりが伺われるであろう。
※10~大同倉庫(株)所蔵の建物台帳より作成した
有幌町の倉庫
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