実態調査(1992年)から その20~街並みと石造建築

2019年02月06日

  2.街並みと石造建築

 小樽の石造建築は中心市街地と周辺市街地で、その性格は大きく異なる。中心市街地の石造建築は以下の3つに分類される。

 ①埋立地および運河周辺に立地する大規模営業倉庫

 ②色内通り周辺に多く見られる店舗形式のもの、および数は少ないが、

  事務所建築の形態をもつもの

 ③住宅付属の文庫蔵、商店付属の商品蔵、質蔵といった比較的小規模

  なもの

 上記③に分類した小規模な蔵は、小樽の石造建築の中では最も数が多く、中心、周辺を問わず、市内のほぼ全域に分布している。

 一方、周辺市街地では、以下の2つが注目される。

 ④漁場の石造倉庫

 ⑤勝納川周辺に分布する醸造業関係の石造倉庫

 以下、順を追ってその特徴をみていきたい。