坂口邸(小樽市松ヶ枝一丁目)

2023年07月01日

IMG_0090吟味された材料

 小樽市の第一大通りを緑から松ヶ枝に向け洗心橋を渡った右手、いわゆる春日台の中腹にしょうしゃな洋風建築がある。新宮商行社長坂口栄之助氏邸である。

 新宮商行発祥の地は、社名のとおり紀州(和歌山県)新宮市で、木材を取り扱う会社。先代茂次郎が他の二人と約七十年前に創業した。小樽に本社を構えたのは大正十二、三年ごろで、樺太木材の基地として、最も条件に恵まれた地であったらしい。

 昭和二年ごろ、展望に恵まれた現在地に自邸建築を自宅建築を決定、設計を札幌の伊藤組に依頼した。

 伊藤組の先々代は、小樽建築界の雄、大虎・加藤忠五郎とともに、郷里新潟から来道し伊藤は札幌、加藤は小樽、でそれぞれ成功した。

 伊藤組小樽出張所監督のもとで、施工を請け負ったのは、地元の武田組(現武田建設)武田武二氏である。

 明治三十四年(一九〇一年)山形県西田川郡で代々医業を営む家の生まれ。大正十五年(一九二六年)に来樽し、富岡町で建築請負業を始めた。昭和四年、武田組を緑町に移し、以来建築一筋、七十八歳の現在も同社会長として、まだまだ元気だ。坂口邸のほか、市内では石橋病院長宅(旧野中邸・長橋)や三箇邸(旧島谷邸・富岡)、伊藤組関係の仕事が多く、主に銀行の建築を手がけている。

 坂口邸は木造二階建て、総坪数は約百十坪(約三百六十平方㍍)。完工は昭和三年。さすが木材商だけあって、材料は吟味してあり、柱、なげし、天井板などすべてマサ目を使用してある。とくに雪の結晶をデザイン化した障子の桟や、和室欄間にはめ込んである紫タンに中国の“竹林七賢人”のすかし彫り、天井および廊下の板のシンプルな張り具合など、見るべきものが多い。外装のドイツ式下見板もフシ目のないのを使用している。

~小樽・ひとと建物 北海道新聞

絵と文 今村 敏明

昭和54年4月27日~5月18日連載より

IMG_0381バス通り横の坂を

IMG_0376上ると

IMG_0378庭木もきれいな

IMG_0380邸宅でした

 

昨日、今日とお尋ねしたおうちで。

「朝起きたら、庭にびっくりするものがあったんですよっ。」

回って、見てみました、そこには・・・。

IMG_0374ひと気がしたんですよ

IMG_0375、鼻、口もありました

これを作って下さったあなた。

みんな、大喜びですよ。お孫さんも‼

IMG_0382若い頃、何度か、お世話になった入船コート

 

うれしくなったので、出かけました。

IMG_0409塩谷海岸

IMG_0412カヌーの練習中

IMG_0413夕陽はこちら側に

IMG_0414あの山が塩谷円山?

 

~2015.6.16